朗読版実話怪談

赤い老婆が居る部屋@実話怪談朗読

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賃貸物件に潜む怪異

都心にある大手企業で働く、OLの三千代さんから聞いたお話です。

神奈川県出身の三千代さんは、都内の大学を卒業してから、都心にある企業に就職し、現在も働いています。

誰かの気配を感じる

就職したらすぐに、ご実家に近い会社の女子寮に入るはずだったのですが、なにか手続き上、ミスがあり、女子寮が空くまでの2か月ほど、賃貸で一人暮らしをすることになりました。

引っ越しの時期がずれてしまった為か、結局いいところは埋まっていて、ご実家から、すこし離れた、ちょっと古いアパートを契約しました。

古い3階建てのアパートですが、どうせ2か月ちょっとだから、まぁいいかと思ったそうです。

その界隈では適性価格でしたし、内部はリノベーションされていので、そこに決めたました。

1DKの間取りの2階の角部屋で、バストイレ別なら、まぁまぁ何とかなるかな?と。

ですが、引っ越ししてから、部屋の窓、ベランダに出る窓ではなく、隣のビルに面した方の窓が、ちょっと気になりました。

腰高窓というタイプで、人の腰の高さから上にある窓です。
その窓は北向きで、開けても隣のビルの壁が見えるだけなので、三千代さんは、いつもカーテンを閉めていれば、良いわねと思うことにしました。

しかし、何という訳ではないのですが、ふと、なにかが気になるのでした。

でもまぁ、帰って来ても、寝るだけという激務な毎日になることは、わかっていたので、気にせずそこで暮す事にしました。

三千代さんは明るい方でお友達が多い方です。
お仕事でご一緒しても、気配り上手でいつもグループの中心になるような方なのです。

一人暮らしだとわかると、土曜日、日曜日には、三千代さんの部屋に学生時代の友人達があつまり、食事会をしたり、中にはたまった家事をしてくれる友人までいたほどです。

「まぁ、女子学生気分のたまり場になっていたことは否めないわね」と三千代さんは笑いました。

しかし、ある土曜日の夜、泊まりに来た大学時代の友人が一人、急に怖がって帰ってしまうということがありました。

翌日の日曜日の朝に、彼女から電話があり、「三千代、その部屋、気をつけてね」とだけ言われました。

そう言われてしまうと気になります。
平気だと思うほどに、なぜか、例の北側の窓が、気になってきてしまったのだといいます。

そこで、ふと、これは誰か見られているような視線を感じるからだと、三千代さんは気が付いてしまったのです。

そんなバカな事がある訳が無い。大学時代の友人の電話で、ナーバスになっているだけ。きっと疲かれているんだわと。

三千代さんはそう思い直し、出来るだけ窓を気にしないように暮していました。

その後も平日は激務、帰ってからはお風呂に入って、寝るだけの生活が続きました。

毎週土日は、食事もままならない三千代さんの為に、友人達が料理をしに来てくれたり、持ちよりの食事会を開いてくれたりと、変わらずの休日を過ごしてしていました。

ただ1つ、「三千代、その部屋、気をつけてね」と言った友人は三千代さんの部屋には来なくなりました。

事故物件とは言われてなかった

そんなある土曜日の夕方すぎ、集まった友人達と、三千代さんも含め3人で夕食を作ろうとしていた時、急に降り出したゲリラ豪雨が原因で落雷が発生しました。

しばらくは、外の様子も気にせずに、女子3人でわいわい騒ぎながら料理をしていると、すぐ近くの電柱に落雷し、いきなりその街一帯が停電してしまったのです。

みんなで食べようと用意していた炊飯器もパチンと止まってしまいました。

キッチンの窓から外を見ても周囲は真っ暗。

まずは灯りをと、思った三千代さんは、どこかにロウソクはなかったかな?と考えました。

アロマキャンドルが寝室に有る事を思い出し、三千代さんは寝室にキャンドルを探しにいこうとしました。

驚いたり、怖がったりする友人達を気遣って、寝室へ向かった三千代さんに気が付いた友人が、一人では探しにくいだろうと、自分のスマホの明かりで、後から照らしてくれたので三千代さんは、なんとかベッドまで辿り着きました。

ベッド横のローチェストの上にあったはずのキャンドルを探していると、ふと、例の窓の当たりに、なにか赤いものがある事に気がつきました。

友人の動きも止まって、背後で息を飲む気配が分かります。

そんな時、心配したもう一人の友人も寝室に入ってきました。

「だいじょうぶ?みつかっ、、」その子も息を止めました。

悲鳴をあげたのは3人同時でした。

例の北側の窓のカーテンのカゲから、赤い顔の老婆が、ずっとこちらを覗き見ていたんです。

その老婆は暗い部屋のなかでもはっきりと見えるくらい、赤くぼうっと光っていました。

悲鳴を上げながら3人は外に飛び出しました。

周囲はまだゲリラ豪雨がやまず、生活音などかき消されるくらいでしたが、さすがに女性3人の悲鳴には、近所の人も何事かと出てきて、彼女達を取り囲みました。

「へy、へやに老婆が!」
「赤い顔のおばぁさんが」

3人がそう訴えても、同じ階の住人はバカな事をと言って取り合ってはくれませんでした。

ただ一人、あとから駆けつけた1階に住むオバさんが、「はやく引っ越しなさい」とだけ言い、部屋に戻って行ってしまいました。

しかし、部屋に戻れず、廊下で3人固まって、どうしたらいいのか途方にくれていると、また、1階のオバさんが戻って来てくれました。

スマホも部屋に忘れてきたから、どうしようも出来ず、なんとか助けて欲しいとオバさんにいうと

おばさんが「一緒に部屋に入ってあげるから、必要なものを持って、こんな部屋出なさい」と、申し出てくれたのです。

オバさんに助けてもらい、なんとか、自分たちで荷物を集めて支度する事ができました。

三千代さんは、1階のオバさんに、「この部屋なんなんですか?」と思い切って聞いたのですが
返事は「まぁ、随分昔さ、、、不動産屋には、もう、説明責任はないだろうからね」とだけ言って、オバさんは、自分の部屋に戻って行ってしまいました。

翌日、三千代さんは忠告してくれていた友人に電話をして、もっと早く教えてほしかったと、ちょっと文句というか愚痴を言ったそうなんです。

友人の答えは「三千代はそういうの、信じない方でしょう」でした

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